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[#88] 何とも言えない 『面白いことがあったの!』
『面白いことがあったの!』
絶対に言ってはいけない。
このセリフは。
関西の小学一年生の授業でひらがなの次に習うことだ。
日常のフリートークにおいて「面白いことがあったの!」から続く話で面白かった試しがない。
じゃあお前はそんなに面白いトークができるのか?
そう言われるとLEGOのライブに来てくれたことのある人ならわかると思うが、無理だ。
ウケを狙い滑り散らかすことも多い。
だからこそ。
だからこそだ。
僕は面白くないんだから、最新の注意(ここで言う先に面白いことがあったとは言わない)とある程度の知識(緊張と緩和)などを考えたりしている。
もちろん本職は音楽なのでMCなんてなくても良いとも思う。
でも僕らLEGOに関して言えば音楽を届ける上でMCが必要だと判断しグダグダなMCをお届けしている。
もちろんそのMCはグダグダじゃない方がいい。
「面白いことがあったの!」
これを言われた瞬間にその話をオチまで聞く気が失せる。
逆にめちゃくちゃ面白くない話であってほしい。
それなら「どこがおもろいねん」と突っ込めるし、そこで落ちるからだ。
話が終わるまでスマホに集中しているふりをしてやり過ごす。
僕以外にも人がいるなら大体これでなんとかなる。
スマホはこんな役の立ち方もある。
そんなに日常の話を真剣に捉えるな。
関西人の悪い癖だ。
などなど。
色々言いたいことはあると思う。
僕も他愛のない日常会話をしたい。
オチも求めていないし、僕もしょうもない話をしたい。
願いはただ一つなのだ。
「面白いことがあったの!」と先に言わないでほしい。
急に「逃げろ!」と言われたら体が動きはしないか?
動かないまでも何かしら体が反応しないか?
「面白いことがあったの!」的な言葉を先に言われると僕はその状態になる。
それまでどんなに緩い会話をしていても。
そして絶望する。
僕がいつもこの人面白いなぁと思う人は絶対にその言葉は言わない。
このコラムは面白いのだろうか。
あ、一番初めに「面白いことがあったの!」と言ってしまっている。
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