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[#85] 何とも言えない 『少し騒ぎになった吃音の件』
『少し騒ぎになった吃音の件』
この件についてSNSなどで僕の想うことを発信しようかとも思ったが、僕はKITSUでコラムを連載している。
ここで言葉を綴ることが筋かと思った次第です。
SNSって怖いしね。
何であんなにいがみ合ったり、ケンカ腰なんやろうと不思議に思う。
もちろんそんな人ばかりではない。
良い人もいっぱいいる。
でも「もちろんそんな人ばかりではない」みたいなことを書いておかないと怒る人がいるかもしれないと考えている自分が嫌になるし、そんなわかりきったことは本当は書きたくない。
でも書いている時点で僕はビビリでヘタレなんだろう。
吃音という言葉がテレビやネットニュースにたくさんあがった。
大きな視点で見ると、もしくは短絡的に見ると認知が広まったということにはなる。
まずその騒ぎのことすら知らない人もいるかもしれない。
詳しくは調べてほしいが、テレビに吃音の芸人さんが出演されたことから色んな想いが交錯する。
今までこんな事もなかったのでビックリしながらもソワソワした。
ビックリはわかるとして、ソワソワした理由は話題の「なり方」だ。
ポジティブなものではなかった。
怖い世界だった。
所謂炎上と呼ばれるもので、正しさと正しさのぶつかり合い。
誰が悪いでもない火は勢いを増す。
その様子を見ていることが怖くてそっとスマホを置いた。
KITSUはアパレルとしてもコラムとしても収益をあげないと仕事にならんし、続けられないし、寄付もできない。
吃音をネタにしたビジネス!とか言われても(言われたことないけど)「はぁ、まぁそうですね」と言うしかない。
事実売上を次のアイテムに回したり、KITSUを大きくするためにも使っている。
もしそんなことを言われたら、あなたは行動したことあるのか?一円でも寄付したことあるのか?と言いたくなるが言わない。(もちろん寄付の額が高ければ偉いということでもない)
何が言いたいのかと言うと、大前提として僕はKITSUを楽しくやりたいのであまり例の件にタッチしたくなかった。
そもそも僕はそのテレビ番組をリアルタイムで観ていた。
その芸人さんを見て僕は「あ、この人吃音かもなー」と思ったもののそれ以外の感情はなく楽しく番組を観ていた。
すると後日、抗議文を送ったというニュースを見た。
その送り主が日本吃音協会。
ビックリした。
僕が寄付をさせてもらったり、少なからず関わりのある協会だからだ。
抗議することを事前に知っていたわけでもないので余計にビックリした。
「吃音を知ってほしい」という理念は同じ。
でも細かいこと全て同じ方向性ではない。
僕はどこにも属するつもりはないが、吃音のために行動している人や団体は応援したい。
だから何かできることあれば言ってくださいね!
寄付もしますので困ってたら言ってくださいね!
というスタンスでお付き合いさせて頂いている。
彼らが以前から本気で行動しているのも知っているつもりだ。
だからこれからも何かあれば一緒に行動したいし、寄付もさせていただきたい。
ただ個人的な意見ではあるが「抗議するほどの問題があっただろうか?」というのがリアルタイムで番組を見ていた僕の正直なところだ。
吃音を笑うな。
芸人さんに対して笑うなとはどういうことだ。
人の数だけ意見があった。
それでいい。
しかし罵り合うのは違う。
汚い言葉は家で友達同士で使えばいい。
誰もが目に触れる場所に置くべきではない。(自分にも言っている)
しかし後悔ばかりでも仕方がない。
良い形ではないが吃音というものは知ってもらえた。
吃音当事者たちは傷だらけだとしても、それは事実として受け入れられるんじゃないか。
じゃあ協会が全て間違っていたのか?
それも違うと思う。
事実これまで笑われてきた。
事実吃音で夢を諦めた。
事実まだまだ差別はある。
協会に対して抗議に感謝しますというコメントも目にした。
今回の件で僕は背筋が伸びた。
これから僕もKITSUで間違うだろうし、後悔もするだろう。
その時はこのKITSUを読んでくれている人には吃りながらでも謝りたいし思いは伝えたいと改めて思った。
このコラム。
ここまで文章が乱れているコラムもなかなかないと思う。
読みにくくて申し訳ないです。
文がとっ散らかる。
本当にとっ散らかる。
それくらいこの件は難しい。
心がとっ散らかっているんだからそりゃそうか。
文章ってのは心が表れるし、洗われる。
テレビのあり方、障がい者へのあり方、芸人のあり方、SNSでの作法、吃音を取り巻く問題、などなど。
書き切れないほどもっとたくさんの事案が入り組み、見る角度によって景色が変わる。
想像力を働かしていくしかない。
僕は人よりアホやし、賢い人でも難しいと言う今回の件。
答えなんてここに書けるわけがないし、そもそも答えはない。
でも考えることはできる。
KITSUを応援してくれているあなた。
一緒に考えませんか?
アホな僕に知恵を貸してもらえませんか?
背筋が伸びた僕は一層、吃音の認知向上に向けて行動するよ。
可愛い服作るよ、面白いコラム書くよ、きちんと寄付するよ。
やっぱりアホやから目の前の頑張ることを一層頑張るだけやわ。
増えたことといえば今回の吃音の件をずっと背負っていくんだと思う。
でもそれら全て楽しんでいく。
吃音が突然治ることはないんだから楽しまないと。
謳歌しないと。
人生を。
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