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[#255] 何とも言えない 『暖をとる道具として僕を見ている』
『暖をとる道具として僕を見ている』
コタツが大好きなんです。
日本人なら僕と同じく好きな人は多いんじゃないんでしょうか?
我が家にもある。
しかし去年も今年もクローゼットの奥に眠ったままだ。
去年の秋に第一子が生まれた。
赤ちゃんにコタツは必要なくコタツの机の足を取り外しコタツ布団を洗った。
今年二回目の冬が来た。
今年は別の意味でコタツを出せない。
娘がハイハイでどこまでも進むのだ。
たぶん彼女にとってコタツは障害物でしかないし、熱々のコタツの内側に突入して出れなくなる可能性もある。
コタツは恋しいが仕方ない。
寒がりな僕と猫たちには死活問題だ。
エアコンの温かい風が直で当たる場所にあるクッションで眠る猫。
こいつらに喉が乾燥するという意識はないのか?
僕はそのクッションでははみ出てしまうので仕方なく厚めの靴下を履く。
ソファにいるとお兄ちゃん猫が僕の膝に乗る。
彼は9kgある。
重すぎるのだ。
でもその分温かいのだ。
重さへの苦痛と引き換えに僕らは暖め合いウィンウィンの関係性を築けている。
しかし今このコラムもその状況で書いているのだが、いつもなら自分の膝にPCを乗せて書く。
ノート型なのでスラスラとタイピングできるはずだ。
猫が僕の膝を占拠さえしていなければ!
彼のお尻にPCを乗せてもグラグラして安定しない。
何よりPCを乗せてカタカタとタイピングしても彼は一向に膝から降りない。
「絶対に俺はここから離れない!」
という意志を感じる。
なのでこのコラムを書くのにも時間がかかるし、足が痺れ始めてもいるのだ。
これだけ書くとよく懐いた可愛い猫に聞こえるかもしれない。
でも違うのです。
彼は僕のことを暖房器具くらいにしか思っていないのだ。
なぜなら夏には絶対に膝に来ないから。
それがあからさま過ぎてムカつく。
来年以降コタツを出すと僕の膝には来てくれなくなるのだろうか。
それはそれで寂しいな。
このコラムをそろそろ終わらせて布団に入ろうと思う。
疲れをとるために睡眠の質は大切だと聞く。
しかし冬は足の疲れが取れない。
9kgの猫がすぐに足に乗ってくるのだ。
朝まで。
でも悪くない気分も少しだけあるのは否定できない。
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