[#181] 何とも言えない 『ライブが無いということと、エモいということ』

『ライブが無いということと、エモいということ』

筋トレは続けないとあかん。

短期間やってサボるようでは意味がない。

小さい負担でも続けること。

筋トレはやればいいというもんでもない。

オーバートレーニングとなり症候群になる。

たまには筋肉を休ませなければ。

音楽を止めるな。

たまにツアーやって、あとは印税で飯食えます。

なんてよっぽど売れてるアーティストだけだ。

誰もが知るバンドだってCDの売上はそれなりで収益のメインはライブとそれに付随するグッズの売上だろう。

大阪の泉大津。

実家の車をオトンに借りて向かったフェス。

キンタを堺で拾う。

砂埃がすごくて洗車しないとダメなくらい車が汚れてオトンに怒られた。

でもそんなことはどうでも良い。

夕焼けの中バンアパが「K and his bike」を演奏していた時僕はその夕日に溶けていくかと思った。

悲しくないのに悲しく。

健康なのに胸が苦しく。

SEXしていないのに絶頂しそうで。

喜怒哀楽のどれかの涙が出て。

音は空気を伝って僕の耳に届いたんだろうが、耳を通り越して心に届いて僕の人生の進路まで変えてしまった。

僕はバンドマンになった。

ライブがない。

今月だけ。

つまり我が社の株式会社LAIKAに今月は収益がない。

厳密には全くないなんてことはないけど、ライブをしないことには食えない。

逆に言うとライブをすれば食えるのか。

いや、お客さんがいないと食えない。

そのお客さんはなけなしのお金と時間を使って来てくれるのだ。

それをきちんと理解しないといけない。

収益がないからといって何でもかんでもライブをすればいいのではない。

意味やストーリー、対バンならそのバンドとの関係性。

全てロックに乗せて「来てよかった」と思って帰ってもらわないと。

なけなしのバイト代でTシャツを買った。

薄いピンクで胸にはバイク。

「K and his bike」

そのお釣りでライターと携帯灰皿も買った。

宝物みたいに抱えて物販コーナーを歩いているとストレイテナーのドラムのシンペイさんが普通にいた。

握手してもらう。

バンアパのグッズを抱えたまま。

失礼な奴だ。（僕だ）

夕焼けの中バンアパが「K and his bike」を演奏していた。

僕の”エモい”の原風景。

エモいと言われればあの景色がすぐに蘇る。

意味やストーリーしかないツアーが八月にある。

「THE CORE」なんて大層なタイトルだが、僕らの”核”や”芯”はこれだ！

そう言える内容。

去年からリキッドに向けてひたすらBestを尽くしてきた。

それに一旦区切りをつけて自分たちの”CORE”を探す旅に出る。

我ながら意味とストーリーしかないと自負している。

靴の泥も落とさずに車内に。

したのマットは汚れ、ダメだと言われたが車内でマイルドセブンを吸う。

もちろん買ったばかりのバンアパのライターで火をつける。

一応臭いに気を使って窓は全開に。

でももう遅い。

そんなことしても帰ったらオトンに怒られるのが確定している。

でも僕の心はエモさで充満し晴れやかなのだ。

なんぼでも怒られたるわ。

社内のBGMはもちろんバンアパ。

窓が全開なので行きよりもボリュームを少し上げた。

でも窓が閉まってても上げたに違いない。

キンタが横で歌う。

やはり歌が上手い。

六月ライブがなくて申し訳ない。

でもその分八月に僕らの”CORE”にご招待させていただきます。

汗拭く用か、涙拭く用か。

タオルいるんちゃうか。

今回はグッズでタオルあるやろか。