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[#174] 何とも言えない 『変なギターと変な僕』
『変なギターと変な僕』
ギターの種類ってのはわかりますかね?
うちのオカンなんてギターとベースの違いもいまいちわかってなかったですが。
種類なんて無限にあるんですが。
大きく分けたカテゴリーみたいなものがあります。
「屋根裏の掃除してるんやけどお前のギター何本か捨ててええんか?」
大阪の実家からこんな乱暴なLINEが来た。
ええわけないやろと思いつつも実家で弾いていたギターはショボいものしかない。
「じゃあ今度実家帰った時に一本だけ持って帰るわ」
それは自分のお金で初めて買ったギター。
当時の僕には大金過ぎる現金を握りしめてキンタとアメ村の三木楽器で買ったんだ。
GibsonとFender。
この二つのメーカーはよく聞きますかね?
WindowsとMacみたいなもんですかね。
いや違うか。
犬派と猫派みたいな?
これもなんか違う気がするがまあいいか。
犬の中でも種類がたくさん、猫の中にも種類はたくさん。
実家の屋根裏に何年振りに足を踏み入れただろうか。
木造の香りと小さな窓から入ってくる光。
中腰じゃないと頭をぶつける高さ。
昔はここでよくかくれんぼをしていた。
奥に日本人形がこちらを見ていて今でも怖い。
何本かのギターは裸のまま埃まみれで可哀想な姿になっていたが、僕の目当てのギターはやはりきちんとハードケースに収まりあの頃のまま。
蓋を開けると弦は錆び付いてはいるものの唯一無二のそのシルエットとカラー。
初恋の人との再会。
東京でメンテナンスに出してあげよう。
犬や猫と同じようにGibsonの中にもたくさんの種類があり、Fenderもまた同じ。
その中でも代表格はあなたも聞いたことがあるかもしれません。
Gibsonレスポール、Fenderテレキャスター、Fenderストラトキャスターなど。
僕はこのへんの代表格が嫌いでした。
どこまでも捻くれている性格なのです。
皆んなが持っているギターなど欲しくなかったのです。
でも後にわかるのです。
皆んなが持っているということは「良い」からなんです。
この中で数年前にFenderストラトキャスターを買った。
代表格なんだからやはり良い。
でもせめてもの僕の抵抗としてカラーはライトピンクにした。
東京でこのギターを背負うのは何年振りか。
LEGOBIGMORLとしてはデビュー曲「ワープ」のMVでしか表舞台に立っていない。
その名前は「Gibsonマローダー」
訳すと「奪略者」
いやぁ代表格になれなかったのがわかるネーミングのダサさ。
僕のギターの購入歴を紹介すると僕の捻くれた性格がわかってもらえると思う。
Gibsonマローダー→ロジャーギフィン→Gibson SG→ダンエレクトロ56U2→Fenderストラトキャスター。
この中でわかるものあります?
SGとストラトキャスターは有名かもですが、SGに関しても本当はレスポールを買えと言われ悩んだ上の選択。
大阪の田舎から大都会東京への急な引っ越しにも関わらず僕のマローダーは堂々としている。
まだ学生だった僕しか知らない彼は東京で暮らす僕を見てビックリしているかもしれない。
もっと言うと犬(ワカメ)しか知らなかったと思うが、急に猫二匹がいることにもビックリしているのではないだろうか。
僕が若気の至りで貼ったままのステッカーも絶妙にダサくていい。
このギターの音を姿をまた皆さんの前で披露したい。
「今の楽曲に音が合わない」
そんなことを言いそうなメンバーに対し、僕はギターは見た目が七割と思っているスタンス。
こういう哲学は交わらない。
だからコソッとどこかで使ってやろうと思う。
ライブかMVかレコーディングか。
乞うご期待。
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