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[#165] 何とも言えない 『一秒の間で産まれる勝者と敗者』
『一秒の間で産まれる勝者と敗者』
学生時代陸上部だった人はいますか?
もしくは今現在陸上部の人もいるかもしれません。
何ならプロの陸上競技者の方もいるかもしれません。
どうですか?
短距離走者は十秒前後の本番のために日々努力する。
信じられない世界だ。
情熱大陸のようなドキュメンタリー番組はやはり気付けば観てしまいますね。
野球のイチロー選手専用のバッドを作る職人さんの映像は面白かった。
プロの要求にプロが応えるその様子は神々しさがあった。
そんなニュアンスの番組で陸上の短距離選手のスパイクを作る番組があった。
選手それぞれの足の形に合わせた設計。
スパイクの質でもケガを未然に防げると知る。
そして一秒の間で勝者と敗者が入れ替わる世界。
スパイクの重量も大切だ。
強度を上げながらの軽量化は矛盾を伴う。
それでも一グラムでも軽くしようと職人さんが汗を流す。
その汗はアスリートが流すそれと似た物がある。
昔はゴルフウェアといえばダサいと言われていた。
実際今でもダサいものも多い。
着こなし方に問題がある場合もある。
今思えば大阪のオトンはわけのわからん色の組み合わせでコースに向かっていた。
子供ながらにダサいなと思いながらも、将来自分もそんなゴルフにハマるとは思ってもみなかった。
しかし昨今のウェアは進化し、街で着ても可愛いウェアも増えてきた。
それを着こなす若者にもゴルフ人気が伝わりそれぞれ皆オシャレも楽しむ。
ゴルフ場にはドレスコードがある。
その中でオシャレを楽しめばいい。
たぶんそれはゴルフだけじゃなくどんなスポーツも記録や結果以外にも楽しむポイントがあるのはいいことだろう。
「従来のスパイクより二グラムも軽量化に成功しました!」
職員はその発明品を担当アスリートに手渡す。
アスリートも我が子を抱くかのようにそのスパイクに目を輝かせる。
「一度履いて走ってみよう」
メンタルはスポーツにおいて技術と同じくらい大事なのかもしれない。
心も身体と同じくらいコンディションを高めないといけない。
本番前に音楽を聴いたり、自分を鼓舞したり、祈ったり。
様々な方法があると思う。
自分のお気に入りのアクセサリーをつけて気分を上げることもあると思う。
軽量化に成功したスパイクを試す選手の首には存在感のある金のネックレス。
スパイクの履き心地にはご満悦だ。
職人さんもホッとした表情を見せて風のように走る選手を眺める。
僕は何とも言えない顔でテレビを眺める。
でも僕の性格がひん曲がっているだけだとも思う。
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