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[#163] 何とも言えない 『大阪POP UPの景色』
『大阪POP UPの景色』
去年の下半期は毎月東京でワンマンライブをしていた。
五月のリキッドワンマンを埋めたいからだ。(絶対来てね)
なので去年は例年に比べて大阪に帰る回数が少なかったように思う。
逆に言うと今までは結構大阪に行っていたんだな。
なんだかんだ東京の次に大阪でのライブが多い。
仕事で大阪に帰るとはいえその度に実家に帰るものだから両親の顔も見れるし、こちらの顔も見せられる。
悪くない。
POP UPを大阪で開催する。
前回初めて開催した時は大盛況だった。
でもそれはご祝儀の意味で皆んなが来てくれたもの。
毎回来てくれるとは限らない。
そんな甘くはない。
僕はいつも最低を想像しておく癖がある。
ガッカリを最小限にするため。
なんてつまらない思考だ。
大阪の中崎町は最近カフェや古着屋さんが増え若者の姿が増えた街。
でも古き良き商店街はまだ残っている。
今回の会場はその古き良き商店街の一角。
のんびりとした空気が流れる街にKITSUの雰囲気は合っていた。
店舗を貸してくださった方もとても素敵でおしゃれな方で、この店舗のファンの方もいたほど。(KITSUを知らずに来店されアイテムを購入いただいた)
接客業とは本当に流れというものがある。
信じられないくらい暇な時間と、なんでこうも人が重なる?、という時間の繰り返しだ。
なので手厚い接客ができなかった方もいたかと思います。
大変失礼しました。
でも基本的にはゆったりとアイテムへの想いや、吃音の話や、音楽の話ができたと思う。
今回も吃音症の方も来てくれてKITSUが独りよがりではなくきちんと広まっていると中崎町の晴天の空を見て再認識した。
年内もう一回くらいはやりたいな。
吃音が出ない。
接客中は。
基本的に僕のことを知ってくれている状態で来店してくれる人が多いから安心感があるのだ。
実は我々はPOP UP前日の金曜日から大阪入りして会場の設営を行なっていた。
新大阪から会場はタクシーですぐ。
その会場からほど近いホテルで二泊するのだ。(サウナ付き、最高)
二泊三日の行程で三回サウナに入ることに成功した。
チェックインの際いつも緊張する。
吃音で名前が言えないのだ。
ホテルの受付の人は僕のことなど知らないのだから不安感しかない。
意を決していると、KITSUのスタッフさんが僕の名前も一緒に受付で述べてくれた。
お客さんはもちろんスタッフさんも吃音への理解をしてくれている。
POP UPが始まる前にこんな気持ちになるんて。
とにかく嬉しかった。
ぐっすり眠りPOP UP初日。
まずは腹ごしらえだ。
近くに有名なスパゲッティ屋さんがある。
おしゃれなパスタ屋さんではなく、昔ながらのスパゲッティ屋さんだ。
「倶蘇酡麗」これ読めますか?
「クソッタレ」と読むらしいです。
これだけ見ると暴走族みたいなイメージで味が心配になりますがこの辺りでは非常に有名なスパゲッティ屋さん。
レトロな店内。
「僕はタラコスパゲッティにしようかなー」
とか楽しげに話して店員さんを呼ぶ。
「ご注文は?」
「。。。。。。。」
さっきまでご機嫌にタラコスパゲティと連呼してたのに注文の時だけタラコスパゲッティが吃音で言えない。
スタッフさんたちもさっきまで僕がご機嫌にタラコスパゲティと連呼してたもんだから注文を言ってあげようと準備もしていない。(そりゃそうだw)
POP UPが始まる前にこんな綺麗に吃音が出るなんて。
でも勘違いしないでほしい。
そりゃ吃音が出ない方が良いのだが、それも僕らにとっては日常。
タラコスパゲッティが言えないなんてよくあること。
それを知ってほしいからKITSUやってんだろ。
中崎町のスパゲッティ屋さんで再認識した。
一層気合が入った。
来月はLEGOのワンマンで大阪に行く。
ファンクラブイベントも。
これも気合が入っている。
気合とは生きている上で常に入れておかねばならないらしい。
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