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    [#157] 何とも言えない 『年末のスケジュールと正月の何とも言えない気持ち』

    KITSU

    2024/01/08 19:00

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    『年末のスケジュールと正月の何とも言えない気持ち』

     

    人間というのは本気で頑張らないといけない時というのがたまにある。

    それが毎日では死んでしまう。

    でもその時は確かにある。

    それが僕にとって十二月だった。

    ワンマンライブの練習、新曲の作詞、コットンクラブでのライブのアレンジ作業、KITSUの撮影、POP UPの準備、LEGOではない案件の作詞、LEGOの新しいアー写撮影、打ち上げ生配信。

    などなど。

    誘ってもらった忘年会は五件ほど断らざるをえなかった。

    でもその仕事の全てをもう一度読んで見て欲しい。

    全部僕がやりたくてやっているものだ。

    こんなに幸せなことはない。

    なので忙しいというと語弊がある。

    自分でそんなスケジュールにしているんだから。

    時間が足りない。

    これだ。

    そういう意味では時間配分ができていない自分が悪い。

    ごめんなさい。

     

    新アー写、ワンマンライブ、POP UP、コットンクラブ。

    それぞれ大好評でコットンクラブの日は比喩ではなく泥のように寝ました。

    それぞれ語ってもいいですが、ここはやはりKITSUのコラム。

    POP UPのお話を。

    前の日にワンマンライブで馬鹿みたいに暴れ回り深夜に帰宅。

    そして次の日の朝七時半には下北沢に向かう自転車を漕いでいた。

    車で行くはずが予想より荷物が多く僕は自転車で向かうことに。

    朝の冷たい空気の中、新作のLevel7とフライトキャップは暖かかった。

     

    僕は怯えていた。

    クリスマス前のの土日、人は大忙しなのだ。

    友達も皆、年末のフェスやイベントでこちらからお誘いの連絡をするのも躊躇した。

    誰も来てくれないんじゃないだろうか。

    もちろんアイテムには自信はあるもののスケジュールが合わないならどうしようもない。

     

    結果たくさんの人が来てくれた。

    KITSUでの僕はLEGOという鎧を脱いだ一人の吃音者。

    でもLEGOきっかけで来てくれる人も多数。

    物理的にも精神的にも一番近い距離で人と接することができる。

    (もちろんLEGOの時に距離があるという意味ではなく、LEGOに恥じない言動をしようとしている自分がいるからだ。それでも恥じる言動をたまにしてしまうから救いようがない。すみません)

    なのでそこでの交流は本当に楽しい。

    吃音の方も来てくれる。

    お互い吃りながらの会話も楽しいのだ。

     

    今回は東京だけになったが大阪でもまたやりたいね。

    実はもう計画してたりして。

    そんな思いで正月実家でゴロゴロしていると実家のダサいカレンダーが揺れる。

    大阪の実家ではほぼ誰も飲まない。

    それにつられて僕も酒を口にしていなかったので酔っているわけではない。

    楽しい番組は全て報道に切り替わり地震や津波の被害を伝える。

    甥っ子、姪っ子たちが口を開けてテレビを見ている。

    いや僕たち大人も口を開けていたかもしれない。

    その時の子供たちの何とも言えない目は忘れられないな。

     

    奥さんの実家にも新年のご挨拶に。

    いきなり二歳の赤ちゃんにこの世の終わりのように泣かれた。

    こんなロン毛のでかい男を見たこともないのかもしれない。

    こっちのご家族は皆んなめちゃ飲む。

    ビールからワインへと。

    その時テレビで飛行機が燃えていた。

     

    長い悪い夢の途中なのか。

    僕らの正月はどこに行ったのか。

    でも確かに財布からは甥っ子、姪っ子たちにあげたお年玉の分のお金が減っている。(くそ!)

    夢ではない。

    現実だ。

    でも僕らより辛い現実を突きつけられている現場の方たちを想うとやはり言葉がない。

    何とも言えない正月と言えている間はまだその有り難みを感じなければいけないと思う。

    何とも言えない日々に感謝を。

    そして被害に遭われました方々が一日でも早く心休まりますように。

     

     

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