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[#244] 何とも言えない 『大分県に』
『大分県に』
大分県には人生で三回行ったことがある。
在住の方もいるかもですが、皆さんはどうですか?
たぶん僕は仕事上、人よりたくさんの都道府県に足を運んでいるのかもしれない。
ライブとプライベート合わせると行ったことのない都道府県はない。
九州では佐賀だけが自分のライブで行ったことないのだが、個人的にはサポートギターをしていたバンドで行かせてもらったのだ。(ちなみに沖縄もそうだ)
昨日で大分に来たのは三回目。
大分で十年以上ぶりのライブを終えた。
その十年以上前のライブと言えばバニラズと空想委員会とのライブだ。
それが二回目。
では一回目はどうだったか。
あれは何年のことだろうか。
2009年?2010年?
そのくらい昔になってしまう。
誰とのライブだったか。
そう、それはUNCHAINと来たのだ。
まだツアーを仕事と理解しておらず旅行感覚だった僕らはそのツアーでUNCHAINという先輩バンドに色々と教えてもらった。
各地のライブハウスの店長やスタッフさんと仲良く話す彼らは僕らを紹介してくれて、ライブの時間までの過ごし方や打ち上げの作法(ここでは書けないことも)など。
僕らにはドラムがいた。
彼がバンドを脱退して何年になるだろうか。
僕らのバンドは四人組だった。
来年で結成二十周年になるので振り返ったり再現ツアーをやるので再認識する機会が増えた。
彼は熊本出身で、九州のどこか(福岡が多かったが)でライブをする時は彼のご両親が応援に駆けつけてくれていた。
ほぼ毎回。
少し方言が入ったイントネーションで「ライブかっこよかったよ~」と毎回言ってくれるのが嬉しかったし、笑顔のご両親がチャーミングだった。
初めて九州に連れてきてくれたUNCHAINのドラム吉田さんに現在はサポートドラムをしてもらい、元ドラムが生まれ育った九州にライブに来ている。
そんな事実にいちいちエモい気持ちになってしまう。
でも一番のエモポイントはそんな久しぶりすぎて申し訳ない大分にも僕らを好いてくれている人が、待ってくれる人がいるということ。
お互いあれから人生においての長い時間をそれぞれ過ごした。
それでもその空白を一瞬にして埋めてくれるのが音楽で、ライブが終わればまたそれぞれ普通に生活に戻る。
今回はスタッフの帯同が出来ずこれまた何年振りだろうか、メンバー自ら物販の販売を行う。
いつもやってくれているスタッフさんありがとう。
ライブ後にいきなり、いわゆる接客業をするわけだが。
吃音が出ないかだけが心配だ。
僕が吃音者だと理解してくれている人が少ないであろう現場を考えるだけで吃音が出やすくなってしまうことは多い。
でもそんなことはどうでもいいくらいのライブをしたいし、すればいいと思える僕のメンタルはあの頃より少しは強い。
そんな事実に少しだけ自分を見直す。
でも見直すと同時に歳をとっただけなのかもしれないと気づき少しへこむ。
最後に九州に連れてきてくれたアルカラに感謝を。
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