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[#170] 何とも言えない 『吃音持ちのミュージシャンとして~映画あとがき~』
『吃音持ちのミュージシャンとして~映画あとがき~』
「あとがき」という映画に招待していただいた。
なぜかというと、名古屋のライブに来ていただいたあかしさんという方が同じ吃音でAbemaなどに出演しご活躍されている方だ。
その方が来週映画に招待されてるということで僕も便乗させてもらったのだ。
ではなぜ便乗したかというと、その映画の準主役の設定が「吃音」だったためだ。
まぁでも吃音を持った登場人物が出てくる映画や作品は他にもある。
ではなぜ特別その映画に興味を持ったのか。
この映画のキーワード「下北沢、バンドマン、吃音」
もうこれ僕やん!
僕のための映画やん!!
不安もあった。
吃音を演じるのと、真似るのでは違う気がしていたから。
映画のメインテーマが吃音なわけではない。
若者たちがそれぞれ夢を追いかけ大人になっていく物語。
その登場人物がたまたま吃音なだけなのだ。
「吃音の表面だけを真似した映画やったどうしよ」
そんな不安があったのだ。
上映された場所にも縁を感じる。
去年の年末にKITSUがポップアップをした下北沢の(tefu)にあるシネマでの上映。
またあの場所に行くことができて嬉しい。
勝手に母校に帰ってきた気分になり優越感に浸る。
作中に出てくる下北の街並みは僕も詳しい場所だ。
あの串カツ田中も、あの古着屋さんも、あのライブハウスの251も。
勝手に知った気になり優越感に浸る。
俳優さんが吃音を演じる姿を見て僕の首筋にも力が入る。
もちろん俳優さんは本来吃音ではない。
とても吃音を理解しての演技だということがわかる。
元々吃音だったと言われても不思議じゃないくらい吃音の演技が上手かった。
そんなことまでわかるという事実に優越感には浸れない。
痛いほど気持ちがわかり背中に汗をかいた。
上映後の外は暗く、(tefu)でのポップアップを終えて撤収作業をしたあの景色だ。
横にカフェもありコーヒーの香りが心地いい。
プロデューサーさんにご挨拶させていただき知った。
吃音のミュージシャンは実際モデルとなる方がおられること。
そしてその方とプロデューサーさんが仲が良いということ。
あぁだからこの映画で描かれている吃音はリアルで愛があるのかと。
僕も愛を持って招待ではなく、きちんとお金を払ってもう一度観たいと。
東京での上映が残りわずかになったチケットを購入し、また下北沢(tefu)に向かった。
吃音持ちのミュージシャンとして。
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